「じゃあな、華原。…くるみ。」
ヒラヒラと手を振ると、くるみはちゃんと振り返えしてくれた。
そんな小さなことが嬉しくて。
思わず、笑顔になる。
「さてと、俺も…「「「七瀬!!!!!!」」」
「うおっ?!」
1人になった瞬間、どどどっと押し寄せる女共。
「七瀬!!今年こそ遊んでくれるよね!!」
「あたし達我慢したんだから!!」
「てか橋本さんのことまだ好きなの?!」
「七瀬〜この後遊ぼーよー!」
「あーもう!!うっせぇ!!!!ちったぁ黙れ!!」
叫んだ途端、シーンとする教室。
「俺、去年も言ったよな?橋本のことが好きだからそういう発言とかするなって。」
女達は黙って頷いたり、うん、と言ったり、納得はしたようだ。
それでも、釘を刺す。
「それに、前の俺とは違うから。振り向いてもらえるようにこっちは頑張ってんの。わかったら、もうするな。」

