「ここ、あたしの家だから…」 またしばらく無言が続いたが、少しして、小さな声でくるみは言った。 いつの間にか、着いていたらしい。 「そうか。…今日は勉強ありがとな。」 「…う、うん…。」 「じゃ、明日な。」 片手をあげて、くるみに手を振ったあと、また歩き出す。 「七瀬!」 「…ん?」 振り返ると、少しもじもじするくるみがいた。 そして、胸に手を当てふぅ、と息をついた。