雨は俺をあざ笑うかのように酷くなる。

買ったばかりのローファーがみるみる汚れていく。

鞄にもどんどん雨粒が浸水しているのがわかる。

雨は良いことがなさすぎるだろう。

生き物に対して申し訳ないとか思わないのか!?

もう少し早めに降るか降らないか知らせてもいいんじゃないのか!?

走りながらそんな馬鹿なことを考える。

このグルグルした感情を早く消し去りたくて

近道をしようと裏路地を回った



その時


「…にゃい」