『バイトおつかれー、今からクラスでご飯いくんだけどアオもどー?』


さぁ、どうやって断ろうか。

波風立たせず、付き合いが悪いとも思わせない

いい断り方は無いものか。

適当な言葉を打ち込んでは消していく。

それを七回繰り返したところで

指に限界が来て、有能万能全能のすべてがそろった『仮病』を使って難を逃れた。


個人的に、我がクラスの仲の良さは居心地が悪いのだ。


店長、チーフ、お客様に挨拶をしながら、バイト先の本屋から出る。


外は大粒の雨と

どす黒い雲が空を覆っていた。


雨は、クラスメイトの賑やかさより嫌いだった。