いちのせ動物病院は住宅街の離れにある、家を改造したみたいな病院だった。

木製のドアを開けるとカランカランとカフェのようなベルが鳴る。病院なのに。

受付に座っていたのは大学生ぐらいの(俺が言うのもなんだが)若いにーちゃんだった。

「あの、予約とかしてないんですけど」

「あ、大丈夫ですよー!こちらにお名前いただけますかー!お、猫ちゃんですか!可愛いですね〜まだちびっこかぁーこれからも可愛い盛りですよ!」