( 工事途中のビルの内部 )
弘が両手を前にくくられ
腰にロープを縛られて外壁際で倒れている。
かなり衰弱している様子である。
チンピラは全員で6人。
その内の一人は顔が腫れている。
幸弘は一人で向き合う。
そのうちのリーダー格の男が口を開く。
「あなたが親父さんですか?」
「そうだ。」
「どうさせていただきましょうか?」
「弘、本当にお前が先に手を出したのか?」
「・・・てめぇに・・・関係無ぇだろうが・・・」
「まぁ、そういうことですね。
私の友人もこの有様ですから。
なんとか格好をつけていただきませんと。」
「金で解決しろって事か?」
「さぁ、そんな事は言ってませんが。」
後ろのチンピラがイライラしたそぶりを見せだす。
「警察に通報されたくなかったら
金を出せって脅してるんだろ?」
ここでとうとうチンピラ達が切れた。
「だったらどうだってんだ!」
「ゴチャゴチャぬかさず
さっさと金を出さんかい!こらぁ!」
リーダーが二人を張り飛ばす。
「この!バカが!何のために回りくどく
喋ってるのか分からないのか!お前ら!」
幸弘がポケットからI・Cレコーダーを取り出す。
どよめくチンピラ達。
リーダーがこらえきれずに笑いだす。
「くっくっくっ・・・
な、そんなことだろうと思ったぜ。」
「おあいにく様だったな。」
「話が合いそうだな、俺達。」
「さぁな・・・」
「サツにタレ込むのと、
恐喝で挙げられるのとでチャラだな。」
幸弘は無言でリーダーを見つめ返す。
その視線を跳ね返すように
目つきを鋭くしたリーダーが本性を現す。
「後は、さっさと治療代を払えや。」
「そっちも殴ってるだろうが。」
「先に手を出したのはこいつだ!」
幸弘が黙り込む。
ここらが話の落とし所かと考えている。
「いいな?そういうことだ。」
「分かった。いくらだ?」
「最低五十万。あとはあんたのお心次第だ。」
「・・・分かった。今から用意してくる。
その間絶対にそいつに手を出すなよ。」
「あぁ。」
弘が両手を前にくくられ
腰にロープを縛られて外壁際で倒れている。
かなり衰弱している様子である。
チンピラは全員で6人。
その内の一人は顔が腫れている。
幸弘は一人で向き合う。
そのうちのリーダー格の男が口を開く。
「あなたが親父さんですか?」
「そうだ。」
「どうさせていただきましょうか?」
「弘、本当にお前が先に手を出したのか?」
「・・・てめぇに・・・関係無ぇだろうが・・・」
「まぁ、そういうことですね。
私の友人もこの有様ですから。
なんとか格好をつけていただきませんと。」
「金で解決しろって事か?」
「さぁ、そんな事は言ってませんが。」
後ろのチンピラがイライラしたそぶりを見せだす。
「警察に通報されたくなかったら
金を出せって脅してるんだろ?」
ここでとうとうチンピラ達が切れた。
「だったらどうだってんだ!」
「ゴチャゴチャぬかさず
さっさと金を出さんかい!こらぁ!」
リーダーが二人を張り飛ばす。
「この!バカが!何のために回りくどく
喋ってるのか分からないのか!お前ら!」
幸弘がポケットからI・Cレコーダーを取り出す。
どよめくチンピラ達。
リーダーがこらえきれずに笑いだす。
「くっくっくっ・・・
な、そんなことだろうと思ったぜ。」
「おあいにく様だったな。」
「話が合いそうだな、俺達。」
「さぁな・・・」
「サツにタレ込むのと、
恐喝で挙げられるのとでチャラだな。」
幸弘は無言でリーダーを見つめ返す。
その視線を跳ね返すように
目つきを鋭くしたリーダーが本性を現す。
「後は、さっさと治療代を払えや。」
「そっちも殴ってるだろうが。」
「先に手を出したのはこいつだ!」
幸弘が黙り込む。
ここらが話の落とし所かと考えている。
「いいな?そういうことだ。」
「分かった。いくらだ?」
「最低五十万。あとはあんたのお心次第だ。」
「・・・分かった。今から用意してくる。
その間絶対にそいつに手を出すなよ。」
「あぁ。」
