ルッキング・フォー・ラブ ☆リアル・ファミリー☆

 玄関を飛び出し駐車場へ行くと幸弘のハーレーは無く、

弘の暴走族仕様のバイクが有る。

「何しやがるんだよ、あのバカ!」

部屋に帰り弘の携帯にかけるが留守電になっている。

親士の携帯にかけると母親が出た。

「はい、もしもし。」

「あれ?新田ですが・・・」

「あぁ、新田君?

親士なぁ、携帯忘れて行ってるわ。

ホンマにアホやなぁ。よう言わんわ。

笑わすやろ?はははは。ほなまた。」

ガチャン、ツーツーツー

「あぁ、親士に連絡取れねぇ!弘のバカ!

俺のバイクで行きやがった!」

「えぇ?そうなの?・・・じゃぁ弘のバイクで行けば?」

「あんな恥ずかしいバイクで行けるかよ!」

「・・・じゃぁ、車で行けば?」

それだ!と喜びかけて膝から崩れる。

「山田に貸したんだ~・・・」

「じゃぁ、どうするの?」

幸弘腕組みし時計を見て考える。

「う~ん・・・」


( コンビニ前 )

 真奈美が待っている。そこへ弘が到着する。

「へ~!ハーレー乗ってるんだ~!

それも結構渋くいじってるねぇ~。

かっこいいじゃん!」

「そぉ?」

「まさか自分のじゃないんでしょう?」

弘、少しあわてながら

「いや、いとこに借りてるんだよ。

自分のを買うためにバイトしてんだよ。」

「へぇ~。そうなんだ。じゃあ、行こうか!」

「うん!出っ発っ(でっぱつ)!」

「えっ?」

弘、せき込んでごまかしながら

「しゅ、出発!」

さわやかに走り出す二人。

たまに顔を見合せて微笑み合う。