( 明朝の新田家の風景 )

幸弘が弘のずりおろした制服のズボンに気付く。

「なんだ、そのだらしない格好は?ちゃんとズボン上げろよ。」

「なんだよ、急に。」

「いいからちゃんとしろ!」

「俺的にはちゃんとキチンとしてんだよ!」

そこへ幸が制服の短いスカートで現れる。

「そんな短いスカートは駄目だ!ちゃんと校則どうりにしなさい!」

「えぇー、ミニの方が可愛いのに。」

「だめ!下げなさい!」

「・・・はーい・・・」

しぶしぶ自分の部屋へ戻る幸。依然として弘は納得しない。

弘 「俺は上げないぜ。」

幸弘「だめだ!上げろ!」

幸 「(自分の部屋から)下げるんじゃないの?」

幸弘「幸は下げるの。弘が上げるの!」

弘 「嫌だね。」

幸弘「上げろ!」

幸 「上げるの?」

幸弘「(弘に向かって)上げろったら、上げろ!」

幸、部屋から超ミニスカートで現れる。

幸 「これぐらい?短すぎない?」

幸弘「な、何やってるんだよ!幸は下げるの!」

弘 「朝っぱらゴチャゴチャうるせぇんだよ!」

弘が玄関から飛び出す。

幸 「もう!遅刻しちゃうじゃない!」

幸もスカートを元通りにして学校に向かう。

幸弘はため息をつき、時計を見て慌てて出勤する。