リビングではテレビを見ていた弘が幸弘に気付く。

「メシまだかよ。」

「なんだよ、自分で勝手に作れよ。」

「子供にメシ食わすのも親の義務だろうがよ。良いから早く!メ・シ!!」

幸弘はむっとするが、昼近いので、手際良く卵焼きと焼きソバを作り、それぞれ大皿に盛る。

弘は早速テーブルにつく。幸弘は幸を呼びに行く。

「幸ちゃん、御飯だよ。」

「はーい。すぐ行きまーす。」

戻ってみると焼きソバの上にがっつりと大量のマヨネーズがかかっている。

「何かけてんだよ!てめぇ!」

「何ってマヨネーズだよ。ケチャップに見えるのかよ。普通かけるだろうがよ。」

「かけねぇよ!かけるにしても自分の分にだけにかけろよ!」

ここで幸が現れ着席する。とうとう弘が切れた。

「なんだよ、うるせぇな!嫌なら食うな!ジジィ!!」

「なんだと!誰が作ったと思ってるんだ!このガキ!!」

その時、幸が卵焼きにもたっぷりマヨネーズをかける。

驚き、目を丸くする幸弘。

幸は何でもめてるのか分からずにキョトンとしている。

「なぁに?どうしたの?」

幸弘は呆れたように首を振りダイニングを出て行く。