それから彼は 帰宅時間が 遅くなった。

帰宅時間が 遅くなる理由は 知っていたけど…。


テレビをつけなければ 物音ひとつしない家に ぽつんと置かれた私には 家がやけに広すぎて 怖く思えてきた。


彼が居てくれないと 寂しくて…


「飲み会に行ってくる」 彼はそう言うと 再び家を空けた。