そして2つ目の記事は、つい最近のことだった。

『もうヤダ。夢見ろっていったり、踏みにじったり、何信じていいの??』

そうとう病んでいるようだった。
あの子の素直な目が、また一つ曇る。

そうだ結局、あの時の僕の歌はあの子に届いていないんだった。




あの曲は結局、意味がなかったのか。
腐った世界にうんざりしている人に聞かせたかったのはそうだけど、僕は何よりあの子に聞いてほしかったんだ。

名前もしらない、年もわかんない、あの子に。
わかるのは、あの子の笑顔と僕があの子を好きだってこと。

やっと気づけた。好きってことに。
好きってこんなに強いパワーがあるのか。






あの子を救いたい。あの子の素敵な笑顔を取り戻したい。







僕はその日のライブ、精一杯の思いをのせて歌った。






届け、僕の声!涙に暮れてる君まで!!もう悲しい雲に覆われないように!!!!!



絶対に、あの子はここにはいない。届くはずがない。

でも、でも。絶対に届かせる!!!