虎と雪女

〔あ、雪ちゃん?〕

「うん」




五条から美景ちゃんに変わった。


私の声のトーンが低いのは、美景ちゃんも気づいたのかもしれない。


少し焦っているようだった。





〔確かに私虎の家いるけど、立松も一緒だからねっ!〕

「……うん」

〔虎の部屋にも行ってないからね!〕

「うん、ごめん美景ちゃん」




自分でも分からない。

何故私は美景ちゃんにイラついたのか。

美景ちゃんは悪くない。なにもしてないのに。





ただ、美景ちゃんが五条の家にいると聞いて

五条と2人でいることを知って





どうしようもなくムカムカした。





〔ウチこそごめんっ。立松の家にしとけばよかったね……。でもこれには訳があって……!〕

「いいよ、美景ちゃん。で、私は五条の家に行けばいいの?」




そんなに謝られたらなにも言えない。



本当に美景ちゃんは悪くないのに。





〔うん!道は……〕

「大丈夫大丈夫。30分くらいで着くと思う」

〔分かった!じゃあ待ってるねー〕

「はーい」




がちゃ……




電話を切って私は考え込む。

美景ちゃんはどんな格好をしていったんだろう、と。

いつもは考えることではないけれど。
今日はなぜか、気になった。





そしてふと、姉ちゃんがしていた最近の服装を思い出した。