虎と雪女



結局その後、五条は恋愛小説を4冊ほど借りていた。




図書館にずっといるというのも、小学生にはキツい。




1時間もしないうちに図書館を去った。




主に立松が「帰ろう帰ろう」と言ったので。






「ごめん、私もう帰らないと……」

「え!雪ちゃんこれからなにかあるの? 」





図書館の前にあるベンチに座りながら美景ちゃんは聞く。



ベンチの後ろにある木でできた影が私たちを覆う。





「雪女、門限何時だ?」

「5時だよ」

「まだ4時にもなってないぞ」

「うん、でも帰らないと」





母さんは今日帰らないから、料理を伝ったりしないといけないし。


洗濯物とかあるし……。姉ちゃんの課題も確認しないと。


じゃないと姉ちゃん、課題すっぽかすもん。





「おんやあ?そんなに雪女に帰ってほしくないのかな~?」

「ばっ!…………悪いかよ」

「「「!?」」」





あ、あの五条がいつになく素直だ……。



それは美景ちゃんも立松も同じだったようで、目を見開いている。