虎と雪女

「……ふうん」

「ハナモト?澤田、それ誰だ」





五条はさほど興味無さそうに呟いたかと思うと、立松が美景ちゃんに聞き返した。


私もその花本さんを知らない。




美景ちゃんと五条だけが知ってるようだった。








ちくん








あれ。



なんかすごく…………いやだ。




最近成長してきた胸の痛くなった辺りを見た。






「花本さんだよ。3組の花本優」

「ハナモトユウ?んー、聞いたことあるようなないような」

「んもう、立松のアホ」





花本優さん。


私も名前くらいは聞いたことある。


顔も、多分一致する。




先程美景ちゃんが指した方向にもう一度顔を向けると、私の中で記憶している花本さんらしき人物。




前髪が長く、顔はまあ可愛い感じだけど美景ちゃんの方が可愛い。


身長は小さく、五条より少し低いほどか。





「虎、その花本となんかあったのか?」

「……別になにもない」





プイッと顔を背けたかと思うと、「ちょっと泳いでくる」と言って離れた。