虎と雪女



気温は40度前後くらいの炎天下、私は1人帽子を被って学校まで来た。




この暑い中泳ぐのか……。




水泳バッグの中に入れていた、強い日焼け止めを確認した。




肌はあんまり強いほうじゃないんだけど、これ以上そばかすできたら大変だ。





「あれっ、雪ちゃんだ」

「うん?」




雪ちゃんがこの世に何人いるか知らないが、今の声には聞き覚えがあった。



声の主のほうを振り向くと、そこにいたのは可愛い格好をしたクラスメートの葵ちゃんが1人、こっちを見ていた。





「葵ちゃん、久しぶり」

「久しぶりだねー!って雪ちゃん、今日は大人っぽい服だ!」





そ、そうかな。

自分ではそう思わなかったので、照れた。



だってこれ家用だよ。
まさか外に出るなんて思ってなかったし。



でも確かに、紺のミニスカートにブラウスという格好は珍しく感じられたのかもしれない。


いつもは年相応だもん。




それにこれお姉ちゃんのお古だからね。





「葵ちゃんも可愛いよ」




お世辞ではなく。

フリルがたくさんたいているワンピースは葵ちゃんに似合ってる。





「あ、ありがとう!ところで雪ちゃん1人?」

「これから美景ちゃんたちとプールだよ。更衣室で待ち合わせしてるんだ」

「そうなんだ。……虎とも?」

「なっ、なんで」




そんなにみんな五条との関係性や展開が気になるの!?