「私は友人としてなら、嫌いじゃない。たまにムカつくときもあるけど」 「……」 五条は黙って私の話を聞いてくれている。 「でもそれは友達ってことであって、恋愛感情はないよ……多分……」 恋愛感情で好きか嫌いかの2択を迫られれば、好きではないのだろう。 「けど……」 でも…………。 「でも、好きなのかもしれない」 セミが一斉に鳴き始めた。 そよそよと小さな風が室内に入り、髪が揺れる。 「ゆ……佐々原、それって……」