「五条……」
入ってきたのは五条だった。
帽子を脱いで汗だくになって、体操服は砂がついている。
「お疲れ様」
「おう」
「勝った?」
「当たり前だろ」
歯を見せて笑う五条は、なんかいつもよりかっこよく映った。
「このあとは3組とやる予定だぜ」
「がんばって」
「あぁ」
それを伝えに来てくれたのか。
もうこれ以上話すことがないのか、お互いに沈黙が流れる。
「………じゃあ、そろそろ行くわ」
「うん。私もできたら行きたい」
「……無理すんな」
なんとあの五条から優しい言葉をかけられた。
意外だった。
普段とのギャップに心臓辺りがうずいた。
「はやく良くなれよ!」
それだけ言って去っていった。最高の笑顔とともに。
[雪ちゃんはさ、ぶっちゃけ虎のことどう思ってんの?]
トクン。



