「ふぐっ………」
ごしごしと目元を腕で拭うが、腕が濡れていけだけで、まだまだ溢れる。
ハンカチを取り出そうとポッケに手を入れて、探していると、ふわっと身体になにかが巻きついた。
「ご、じょ……」
「ごめん」
いつの間にか私の前まで来て、腕を背中に回していた。
五条の顔が、私の首筋に埋まる。
身長がまあまあ同じくらいなので、背伸びもなにもいらない。
「ご、めん…って?」
なにに対して?
答えを聞くのが怖い。けど、聞かずにはいられない。
「泣かせるつもりじゃなかった」
「ぐすっ……ぅん」
抱きしめる腕に、力がこもった。



