虎と雪女

クラス替えをした翌日から、佐々原のあだ名は【雪女】となった。




佐々原と仲の良かった女子も、面白半分で【雪ちゃん】と呼ぶようになった。





本人は特に嫌がる様子もなく、雪女というあだ名を付けた俺はほっとした。





俺も佐々原のことは、雪女と呼ぶようになった。







「雪女ー、宿題やったか?」

「やったけど」

「見せて」

「自分でやりなよ」






変わってないクールな性格。


案外話しかけやすく、クラス替えの翌日から仲良くなれたと思っている。





けど、俺のことはやはり覚えていなかった。


自己紹介をしても、皆と同じように下の名前で呼ぶことはなく、苗字で呼ばれるようになった。






それが少々物足りなかったが、友達になれただけでもよしとする。






「五条、うるさい」
「なにやってんの五条」
「ふっ、バカじゃない?」
「いやいややめなよ」





普通に話すことができるようになってからは、日に日に気持ちが増してきた。





他の男と喋っていると、割り込んだり。
告白されないよう、常に見張っていたり。




気持ちを伝えようと試みたことはあったが、今の関係が壊れるようならやめようと、しなかった。




けれど、楽しそうに男と話す姿


他の男に触れる姿


俺以外に見せる笑顔




全てに嫉妬した。





























そして翌年、俺はついに我慢できず告白することになる。