虎と雪女

「でも冬美ちゃんいいよね!」

「なにがだよ」

「肌白いし、髪の毛も黒髪のショートで似合ってるし。冬美ってクールな名前も似合ってるもんね」






直感した。


この女子は、佐々原に憧れている。


瞳をランランと輝かせて佐々原を見つめる眼差しは、憧れと羨ましいという感情しかなかった。







そして同時に、俺の中で閃いた。








冬美という名前、色の白さ、誕生日は冬、クールな性格。





俺は口角を上げ、佐々原に、皆に聞こえる声量で目の前の女子に話した。






「佐々原ー!?あいつ雪女みたいだろ!!雪女雪女!!」






自分でも、クラスで目立つ存在だと思っている。


クラスを引っ張っていくなんて、大それたことはしないけど。





「ぷはっ!!確かに!!」

「だろー?」





いち早く反応したのは立松だった。


わははははと爆笑する立松と、微妙な顔をする宮崎。





「佐々原ー、お前雪女だってー!!」





立松は大声で佐々原に話しかけ、佐々原はくるりと後ろを向いた。



目が合った瞬間、どきっとした。



やっぱり可愛い…。





しかし、再びくるっと前を向いたので、残念だ。