虎と雪女

「……今日雪が降るんだって」

「は?」

「天気予報で言ってた」

「それがなんだよ」





今は冬だし、雪が降ってもおかしくはない。



それに、今日雪が降るなんてことは知らなくても関係ない。




何故その話題を出したのか。




じっと俺を見つめて逸らさない女の子。






「寒くないの?」

「別に」

「これあげるよ」

「え?」





小さな手を暖かそうなもこもこのスカートのポッケを漁り、なにかを差し出した。



俺はこの子の行動の意味がわからず、取り敢えず受け取った。




俺の手に乗っているのは、飴だった。





「……飴?」

「うん、あげる」

「…いらない」

「私その飴好きじゃない。家族も食べないから、もらって」





またもや表情を変えずに淡々と言う。



眉をよせながらも飴はもらった。