虎と雪女

好きな人?



いるけど、それがなにか?




と言える勇気はこれっぽっちもあるわけでもなく。





山田の隣に移動して、「ひーみつ」と言った。





「残念、知りたかった」

「私のなんて聞いても面白くないよー」

「それがあるんだなー」

「? なんで?」





チラッとこっちを見た山田は、ふわりと大人びた表情を見せた。




山田と同じクラスのとき、子供っぽい面も多々あった。




しかし、大人びた一面もあった。

特に2人のときなんかは。





「これくらい許してね」

「なにが」

「なんか佐々原たち、うまくいきそうらしいし」

「山田、私はあんたを馬鹿だと思ったことはあまりないけど、主語を言わないと馬鹿に思えちゃう」






山田の言っている意味が理解できない。