キミだけ。






家に近づくにつれ、人通りが少なくなっていく。


無言のまま、京の少し後ろをとぼとぼ歩くあたし。


すると、それに気づいたのか、京は歩く速度を落として歩幅をあたしに合わせてくれた。




…………あぁーもう!


急に優しくすんの本当にやめてほしい。


あたしは、こうゆうさりげない優しさにほんと弱い。



「くるみ」


「ん?」


「お前……まだ、二谷のこと好きなのか?」


え……えぇ!?急にしゃべったと思ったら……



「な、なんで?」


「いいから、答えろよ」


「今は……友達だよ」



そこで、また会話が途切れてしまった。

……と思えば、急に京が立ち止まった。



「京?」



その瞬間、あたしは京の香りに包まれた。