キミだけ。





あたしは、だんだん小さくなっていく尚の後ろ姿を見つめながら、心のなかでそう呟いた。



もう…………京への思いを隠さなくていいんだ。



いつか、伝えたい。


あたしの気持ちを、京に……


伝わらなくたっていいから。「好き」って、ちゃんと言いたい。




「…………帰ろ」



家に向かおうと歩いてる途中。


前の方から見覚えのある人が近づいてきた。


あたしの、大好きな人 ____。



突然の喜びに動けないでいると、京もあたしに気づいたようで、早足でこっちに近づいてきた。


「お前、なんでこんなとこにいんだよ?今日で二谷と1ヶ月なんだろ!?」


「なんであんたがしってんのよ!?」


「隣でお前とあきが話してんのが聞こえたんだよ」


「あぁ……そう」


「で、二谷は?」