キミだけ。







「あの……」


「聞かない」



もぉ……名前で呼ぶしかないか……


絶対に話聞いてくれなさそうだし……



「け……」


「えー?聞こえねー」


「けっっ……」


「んー?全然聞こえないんだけどー」



「っ…け、いっ……」



…………。


京は、一瞬うれしそうな顔をした。



ドキン。




「あーもう!おせーんだよ!どんだけ時間かかんだよ」



「……ごめん」


「で、なに?」


「あっ、藤堂先生が放課後プリント持ってきてって!」


「おー」


ヤバい……なんか心臓がうるさい。誰かにドンドン叩かれてるみたい。





何……これ。