「なんかさー。俺らが付き合ってることもう噂になってるみたい……」
「え!?早くない?」
「なー。俺もびっくりした。昨日、一緒にいたとこ誰かに見られてたって」
まぁ、休日だったし。
見られてもおかしくないよね。
「しょうがないよ!休日だったもん!」
「嫌じゃないか?」
「全然!」
「そっか、ならいいや。じゃ、俺席戻るな」
「うん、またね」
そう言って笑顔で手をふったけど。
ほんとのこと言うと、全然笑う気になれなかった。
休み時間になっても、頭に浮かんでくるのはさっきの坂下の顔だけ。
授業中なんて、隣の席だから余計に考えてしまう……
ずっと、坂下の事ばっか考えてしまう……


