キミだけ。





そして、観覧車が頂上についた時。


「なぁ、あれ見ろよ」


尚がそう言って見つめる先には……




「わぁ…………」



そこには、とても大きなオレンジ色の夕日が、周りをキレイに照らしていた。


さっきまでは建物に隠れて見えなかったのに……



驚くほどのその光景に、尚もあたしも思わず言葉を失ってしまう。



「キレイだな…」


「うん。すごくキレイ…」


「くるみと見れてよかった」


「あたしも。尚と見てれよかったよ……」



尚と見た夕日は、今まで見てきたどの夕日よりも、キレイだった……