キミだけ。






「尚……?」



名前を呼ばれて振り向いた先には、尚がいた。


忘れてた。同じクラスなんだった。


みっちゃんは、尚と私を交互に見ると、ニャッと笑ってどこかへ行ってしまった。


「やっぱくるみだ。席離れてるから気づかなかったな!」


「ひど!サイテー!」



「なっ、そうゆうお前だってきづいてなかっただろ!」



「あっ、バレた?」



ヤバいヤバいヤバい。


まさか学校でもこんな風に尚と話せるなんて……


嬉しすぎるっ……


「くるみお前、日曜暇?」


「あたし?暇だけど」


「二人でどっか行かね?」



えっ…………


「ふたり、で…?」


「うん。俺らだけで。暇なんだろ?」


「うん…」


「ぢゃあ決まり!その日はちゃんと空けとけよ?」


そう言うと、尚は自分の席へ戻っていった。



尚と二人で……


これって、デートだよね?


あっ、でも付き合ってる訳ぢゃないからデートぢゃないのかな?




…………服、可愛いの着ていかないとな。