キミだけ。




消しゴムを返した後もずっとノートを眺めていた私の視界に、またまた白いものが入り込んできた。


また消しゴム?

そう思ったが違かった。


そして、そのノートの切れ端であろう紙を開くと、


"ありがと"


汚い字でそう書いてあった。


男子のくせに手紙……なんて思いながらも、自分のノートの端を破いた。


"もう落とさないでね""

そう一言書いて後ろに投げた。


そして……後悔した。

後ろからクスクス笑う声が聞こえてきた。


あいつ……わざわざ返事を返してあげたのに笑ってる……


もう二度と手紙書かない。そう心に決めた。



そうこうしてるうちに授業は終わってた。