少しだけ、ほんの少しだけドスの聞いてしまった声にくろがびくりと肩を跳ねさせたのが見えたけど、今は気にしていられない。
電話越しの金髪の少年は
怖いよー
何て言いつつ全く動じてないのだ。
ここ半年程の付き合いでそれがよくわかった。
そして、くろが何だかんだ
金髪の少年、那都君に
激甘なことを学んできた。
つまり。
「那都君でしょ?
くろに何て、いったの?」
この子しか考えられる原因がないのだ。
すると宥めるような「まぁまぁ」
と言う声に続けて
「とりあえず向かってるから!」
と声高らかに宣言して電話を切られてしまった。
あのクソガキ。
私は決して怒ってなどいないけれど、
コップの水を一気に飲み干した。


