俺のその言葉に神崎くんは思いきり眉をしかめた。
そして一言。
「…それってやっぱり呪いじゃないんですか?」
「だから違うって」
素早く突っ込んでみたが、彼の顔には納得いかないとしっかり書いてある。
どうやら彼はどうしてもこの手紙と呪いを繋ぎ合わせたいらしい。
そんなにこだわらなくてもと思ったが、口には出さなかった。
そういうのが好きなお年頃なのかもなぁ、と年寄り臭いことを思ってしまったのは誰にも言えない。
まぁ確かに最初は俺もなんだこれはと不審に思った。
そりゃそうだろう。
だって広い便箋にたった一言しか書いていないのだから。
何故かと疑問に思うに決まってる。
だけど何度も届くうちに、本当に何となくだけれどだんだんわかってきたのだ。


