あの手紙は俺に呪いをかけるために毎週欠かさず送られてきているんじゃないのか、というものらしい。
一部ではそろそろお祓いに行ったほうがいいんじゃないかという話まで出ているという。
え、本人を無視してそこまで話が進んでるのか。
「で!実際のところはどうなんですか!?」
机の上に手をつき神崎くんは身を乗り出してそう俺に問い掛けてきた。
その顔にはありありと好奇心が浮かんでいる。
「……」
「……」
生まれる沈黙。
何せ俺も返す言葉が見つからない。
互いに一言も話さぬまま無言の時間が流れる。
その間も目をキラキラさせながら俺を見つめている神崎くん。
しかしそんな彼には申し訳ないが、それはない。
そんなことあるはずがない。


