まぁでも絢子が来てくれたお陰で少しは不安もとれたのだけど。

それにはとても感謝している。


でもそんな大事な用事があるなら早く帰ってください。

明後日とか、期限間近じゃん。


絢子は私とは違ってとても頭のいい学生で。

本来ならこんな私が手紙を書くことなんかに付き合っている暇などないのだから。


それでも付き合ってくれるのだから、なんだかんだで彼女はとても面倒見がいい。




「ひどーい!絢子泣いちゃう!…まぁいいや。ちゃんと手紙書くんだよー?」


「はいはい。バイバイ」




泣いちゃう、なんてこれっぽっちも思っていないくせに泣き真似をしながら部屋を出ていく絢子。


その後ろ姿を見送って、静かになった部屋で私はふぅと一人息を吐いた。