頭にはアリスと同じサックスのリボンカチューシャを乗せてみた。


足元は白とベージュの編み上げソックスだけど違和感はないかしら。

あぁ、茶色のお靴を履きたい。


さぁこれで今の私は戦闘態勢。

さっきまでの私とは少し気持ちが違う。


これでもう一度手紙と向き合ってみよう。

もしかしたら何かが変わるかもしれないから。


そう思い、改めて便箋に向かい再びペンを取ろうとしたときだった。



バァァアアンッ




「やっほー!真麻進んでるー?あれ?てかなんで着替えてるの?」




物凄い勢いで開いた部屋のドア。

壊れるんじゃないかと思うような大きな音に肩を揺らせば、次に聞こえてきたのは元気のいい絢子の声だった。


その声にドアの方を振り返る。