ブラックレター~高嶺の花に恋します~





今までこんなにも早く次の手紙が届いたことはない。


部屋に戻り再びベッドの上に座り込んだ私は、改めてじっと届いた手紙を見つめる。


宛名は私。

差出人も変わらず相沢総一郎と書いてある。


いつもと同じ、あの手紙。




(…なんだろう…)




いつもと同じはずなのに。

なにか、なにか違うものを感じた。


見た目の違いではない。

悪い予感ともまた違うそれ。

言葉では言い表しがたい感覚だ。


でも確かに何かが違うと思った。


それが何かわからぬまま、私はそっと封筒を開く。

いつもより数倍緊張しながら。


そして




「…え…?」




中に入っていた便箋に書かれた文字を見て、その動きを止めた。




(なに、これ)




書かれていた言葉。

それはいつもの質問とは違う言葉。