精神論を語れるほどまだまだ精通しているわけではないが、それでもそれらのお洋服が私に幸せをくれていることだけはわかる。




「だから着ているときは幸せなの。それと、同じ」




可愛くて煌びやかなお洋服たちは私の特別。

まるで私を別の世界の住人にしてくれる。

私に色付いた鮮やかな世界をくれる。


そしてそれは同時に私の無敵の戦闘服だ。


だから私はそれを着ているときだけは笑っていられるの。

堂々と胸を張って歩いていられる。


それと同じだった。

あの人を見たときの感覚は。




「あの人を見た瞬間ね、キラキラしたの。胸の奥の世界が。あの人だけ…あの人だけ特別だったの」