こういう時どうして言いたいことが伝わらないんだと嘆いた時期もあったが、今はそれよりもどうやって伝えたら伝わるのかを考えるようになった。
それは私にとって大きな一歩なのである。
(どうしたら伝わるのかな…)
どうしたらあの時の直感のようなものを伝えられるだろうか。
あの胸に刺さった衝動を。
そう考えながらじっといまだに頭を抱えている絢子を見つめる。
そしてゆっくりと口を開いた。
「…普段はね、お洋服だけなの。見ていてキラキラした気持ちになるのは」
「あぁ。あんたロリータ服好きだもんね」
絢子の言葉にうんと頷く私。
ロリータ服は私にとってキラキラした憧れの世界である。


