カサリといくつもかさばった物のなかに見えたそれ。




(なんだ、これ)




何枚かの見慣れた支払い用紙の下に、何かが入っていた。

それは私の目にとても異様に映る。




「なに。どうかしたの?真麻」




暫くじっとそれを見つめていた私。


いつまでも郵便受けの前に立ち止まったままでいる私を不思議に思ったのか、玄関まで行っていた絢子が戻ってきた。

そして不思議そうな顔をして私の横に立ち止まる。


そんな絢子に私は郵便受けの中を指差した。

その指先を絢子の視線が追う。




「なんか黒い封筒が入ってるの」




そこには見慣れない、いやある意味よく見慣れた黒い封筒。


それは私がいつも使っているあの封筒によく似ていて。

絢子も驚いたように一瞬目を見開く。