情けなさに嘲笑を浮かべる私の隣で、絢子がそう言いながら長い綺麗な黒髪をなびかせた。

ふわりと私たちの間に生暖かい風が吹き抜ける。


その風にゆらりと巻いたツインテールがゆれた。




「そうだね。そろそろお洋服も秋冬物に入れ替えなきゃだ」




絢子のその言葉に返事を返しながらスカートの裾を摘まむ私。


日が沈むのも少しずつ早くなり、夏も終わりを迎えるのだ。

お洋服も季節を変えなくては。

今度は秋冬物が今か今かとその出番を待っている。


といってもロリータ服は一年中着れるものが多いのだけど。


それでも今日着ているサックス色のお花柄のジャンパースカートとは暫しのお別れである。

これは完全に春夏物だからね。


また来年の春に会いましょう。