瞳の中の碧い海




それから一週間
棗は学校に姿を見せなかった。



学年が違うから
構内ですれ違いに
なっているのかなとも
思ったけど


駐車場に彼の
深い緑色の車は無かった。


健ちゃんにとっ捕まって
ものすごく怒られた。


どこへ行っていた?
何をしていた?


言えるわけが無いので


体調を崩し
同学年の友達の家で
介抱してもらっていた
と言った。


「友達って誰?
  なんていう奴?」


健ちゃんの追求は続く。


「もう、いいじゃないの」


これ以上
嘘も言いたくないので
突き放すと


「男じゃねぇだろうな?」


図星の上の
八つ当たりとも
言えるかも知れないけど


私がどこで何をしようと
健ちゃんにそこまで言われる
筋合いはない気がする。


「違うってば、
  しつこいな!」



そうなると


棗のあの素っ気無さが
恋しくなって


会いたくなってしまう。