瞳の中の碧い海




「翼はもう帰れ」



棗が
私の方も見ずに言う。



「独りにしたくないよ」


「いいから帰れ」


「イヤだよ…」


「帰れって言ってるだろ。
   そしてもう来るな」


「ずっと一緒にいたいよ…」


「もうこれ以上は無理」


「東京にもついて行く…」


「ついて来たって
 しょうがねぇよ!

 騒ぎばっか起こす厄介者は

 どっかに
 閉じ込められるだけだ!」


「連れて行って…お願い…」


「おまえバカか!?」


「独りにしないで…」




独りになりたくないのは
私の方。


そばに居たいのも
本当は私の方。


離れてしまったら
きっと忘れられてしまう…。