瞳の中の碧い海



棗が引きこもりを続けて
半月ほど経った頃


深夜に携帯が鳴った。



「はい……」



かしこまった様子で
電話に出る。



「わかりました…」



そう言って
電話は切れた。



「お父さんから電話?」


「そう」


「どうしろって?」


「一旦帰って来いってさ」



やりきれない溜息をついて
ソファに座る。



「…その後は?」


「さぁな」


「戻ってくる?」


「それは無理だろうな」


「そんな……」