少しずつ学校が
楽しくなってきた。


もうすぐ
棗と出会って
1年になる。


彼があおいさんと
過ごした期間を
もうすぐ超えられる。



私達の1周年記念は
何をしようか?


棗がそう言ってくれた。


彼が優しくしてくれて
それだけで嬉しい。



あの台風の日以来
パニックは起きていない。


悪夢にうなされる日も
大幅に減った。


時がゆっくり
彼の傷を癒してくれている


そう思っていた。


「違うよ、翼がそばに
 居てくれたからだよ」


優しく抱いて
キスをくれる。


全てが上手く
行っているように
思っていた。




だけど私は



あおいさんのお許しを



もらえなかったみたいだ。