季節が巡って
また春が来る。
私は2年生に
棗はなんとか3年生になった。
何も知らない新入生の女の子が
棗の姿に釘付けになっている。
彼は自分が
女の子の気を
引いていることくらい
気付いているのに
ポーっと見つめる彼女達に
思わせぶりな
お愛想笑いを見せる。
こいつ全然懲りてないな…と
呆れる。
これは
15股の再来になるだろう…
そう思っていた時だった。
「健ちゃんと早坂さんが
ゼミ室で大喧嘩してるの!」
カナちゃんから
携帯に連絡が入って
大急ぎでゼミ室に向かう。
「何なんだよ。
じゃどうすれば
よかったんだよ!?」
「もう少し
言い方ってもんが
あるだろう!?」
「いったいどうしたの?」
と訊くと
カナちゃんも
分からないと言った。

