瞳の中の碧い海



「あおいの望みは叶えたから
 今度は翼の
   行きたい所へ行こう」



棗はそう言ったけど
私は一緒にいられるなら
どこでもいい。


お出かけの後
マンションに着くと


棗はいつも
さっさとスーツを脱いで
部屋着に着替える。


最初は


服を大切に扱う人なのかと
思っていたけど


最近
そうではないことを知った。



「スーツなんて大っ嫌い」


「…じゃあ着なきゃいいのに」


「だってオレ
 似合っちゃうんだもん」



勝手に膝の上に頭を乗せて
ソファに寝転がって


缶ビールを開ける。


外ではワインとか頼むくせに
…ホント外面いいな…


最初はそう思っていたけど


多分それは違うことにも
最近気が付いた。