瞳の中の碧い海



地下鉄に乗って
西11丁目駅で降りて


独りで予備校に
通う毎日。



健ちゃんのいない
学校に行くのは
初めてだ。



なんだかんだ言っても

彼に甘えっぱなしだったことに

初めて気がついた。



予備校に行っても
友達が全く出来ない。


誰にも話しかけられない。



そのうち諦めて



友達なんかいなくても
勉強はできるわ、と


思うようになっていった。



朝から晩まで
一日中誰とも
口を利かない日が続く。


カナちゃんも
育ちゃんも

健ちゃんですら
新しく始まった
大学生活に夢中で


翼のことなど
かまってはくれなかった。