瞳の中の碧い海



そしてあおいには
正しい性教育も必要だった。


毎晩のように
彼女は不安に陥る。



「どうしてナツは
 エッチなことしないの?
     どうして?」



これは今までいかに彼女が
体しか求められてなかったかを
物語っていた。



残念ながら棗は
相手に不自由してはいないし


あおいのことを
女だとも思えない。


何よりこの子は
何人と関係を持ったか
分からないから病気が心配で

そのうち検査に
連れて行こうと思っていた。



「あおい、誰とでも
 エッチなことしちゃ
  いけないんだぞ」


「うん…」


「あおいの好きな人、
 一人だけとするものなの。
      わかった?」


「うん、わかった」



何度もそう言って聞かせた。


オレが言えることじゃないよな
と思いながら。



毎晩ただ
あおいを抱きしめて眠った。