瞳の中の碧い海




あおいは仏壇の前から
棗のそばへ駆け寄ってきて
また無邪気な笑顔を見せた。



そしてなぜか
着ていたジャケットを
脱がそうとする。



「あおい…何やってんだ?」


「え?」


「何をしようとしたの」


「ナツはおともだちに
 なってくれたんでしょ?
       だから…」


「おまえは友達になった奴には
 誰とでも
 そういうことするのか!?」


「男の子は…
 エッチなことすればずっと
 おともだちでいてくれる…」


「女の友達はいねえのか!?」


「女の子はみんなあおいのこと
   いじめる…こわいもん」




もうダメだこいつ…



どうして誰も
彼女を救ってやらないんだ?



この子は独りでなんて
生きていけないじゃないか!



自分の勝手で
堕落していった奴ならば
同情する気は全く無いが



この子が一体
何をしたって言うんだ?



あおいは誰からも
愛されたことがない。


愛されていないから
こんなことになっているんだ。


彼女は自力で
ここから脱け出せない。


脱け出す方法があるのに
彼女には分からない。