瞳の中の碧い海




お腹が一杯になるまで
食べさせてやって
そろそろ店を
出ようとすると


あおいはバッグから
お財布を取り出した。



「いいから
 財布をしまいなさい」



棗がそう言うと
彼女は不思議そうな顔をした。



「おともだちと遊ぶときは
  お金をださなくちゃ」


「女の子が男と食事に行って
 財布を出すもんじゃないんだ
        分かるか?」



あおいは
首をかしげている。



今までそうやって
金を巻き上げられて
いたのだろう。



彼女には
判断能力が無い。


あおいは人より少し
知能が低いのではないか
と思った。


もしかしたら
何かしら障害を
抱えているのかもしれない、
とも。


本来ならば手助けして
支えてやらなければ
いけないはずの彼女を


みんながいいように利用し
全てを
搾り取ろうとしている。




胸が少し痛む。