瞳の中の碧い海




棗は胸ポケットから
1万円札を5枚出して
テーブルの上に投げた。


「その5万オレが払うからさぁ
  その子オレに
   譲ってくんない?」


悪友達が驚いた顔をする。



「棗、どうしたんだよ?」


「そいつ気に入ったから
     オレが買うわ」


「別にいいけどさ…?」


「交渉成立だな?」



あおいは
きょとんとした顔をしている。


状況が理解出来て
いないようだ。



棗は席を立って
あおいの前まで行き


その目の高さまで
かがんでこう言った。


「これからオレと
 2人で遊びに行こう?」


あおいは困った顔をして
周りの男たちを見回す。


「みんなもいいって
 言ってるからそうしよう。
 な?
 友達になってくれるか?」


「うん!
 おともだちになるよ?」



無邪気な笑顔が
可愛らしかった。